Down症候群

概要

Down症候群は,常染色体異常症のなかで最も頻度が高く、21番染色体のトリソミーを原因としています。発達の遅れに加えて、心疾患や消化器疾患などの先天的な合併症が認められます。合併症には、滲出性中耳炎や甲状腺機能異常、環軸椎不安定なども含まれ、起こりうる疾患を念頭に置きながら進める定期的な医療管理が重要です。

治療法

乳児期には3か月ごと、幼児期には6か月ごと、学童期以降は1年ごとの定期健診が重要です。前述の先天性心疾患や消化器疾患(鎖肛、十二指腸閉鎖、ヒルシュスプルング病など)では、新生児期早期からの治療管理が必要になります。筋緊張低下や発達の遅れについては、療育訓練の参加が効果的です。遠視性乱視、弱視など眼科疾患、滲出性中耳炎やアデノイド増殖などの耳鼻咽喉科疾患、甲状腺機能異常(クレチン症や橋本病)、頸椎の環軸椎不安定性などでは、それぞれの専門診療科での検診も重要になります。頻度は低いものの、ウェスト症候群(点頭てんかん)や白血病も重要です。学童期以降は肥満が目立つため、運動や規則正しい生活、適切なカロリーコントロールが必要です。肥満は、青年期以降、高尿酸血症と、その結果としての痛風発症につながる可能性があります。青年期以降は環境の影響による心因反応も目立つことがあり、温かい落ち着いた人間関係は重要です。成人期早期には、動作緩慢を特徴とする急激退行といわれる症状が出現し、精神科治療を要することがあります。以上のように、年齢や発達段階に合わせた合併症管理・医療管理が必要です。
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